こんにちは。兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある、宝塚南口駅の歯医者「宝塚歯科H&L」です。
「根管治療の後に炎症が再発したらどうなる?」「根管治療をしても再発する原因とは?」と疑問を持っている患者さまもいるでしょう。根管治療を終えた患者さまが、再び激しい痛みや歯ぐきの腫れを感じると、治療への不安が大きくなります。
なぜ再発が起こるのか、どのような症状が現れるのかを把握しておけば、早めの対処が可能です。
本記事では、再発の主な原因を解説し、再発したときの対処法も詳しく紹介します。根管治療後の再発を防ぐポイントも併せてまとめました。再発リスクを減らし、長く安定した状態を目指す方はぜひご覧ください。
根管治療後に再発するとどんな症状が現れる?
根管治療をした後に、炎症が再発すると現れる症状は以下のとおりです。
再び痛みが出ることがある
治療後の歯にズキズキした痛みを感じることがあります。噛むと強く痛んだり、場合によっては夜間に眠れないほどの痛みが現れたりするケースもあるでしょう。特に、熱いものや冷たいものに反応しやすくなることもあります。
これらの症状は、再感染や根の奥に細菌が残っている可能性が考えられます。
歯ぐきの腫れが出る
根管治療後でも、歯ぐきに炎症が起きると腫れが見られることがあります。軽度の腫れから、頬にまで広がる大きな腫れになることもあるでしょう。
腫れが大きくなってくると、外見にも影響します。腫れは炎症や感染のサインでもあるため、早めの対応が必要です。
膿が出ることがある
歯の周辺から膿がにじむ場合は、根の中で細菌が繁殖している可能性があります。歯ぐきに小さな穴が開いて膿が出ることもあり、これは瘻孔(ろうこう)と呼ばれます。
瘻孔は、できたり治まったりを繰り返し、原因を取り除かなければ自然に治ることはほとんどありませんので、注意が必要です。
できものが見つかる
歯ぐきに小さなできものが現れる場合があります。一見するとニキビのように見えますが、内部の感染によって膿がたまった状態です。このような兆候がある場合は、根の先で炎症が続いている可能性が高いです。
違和感が現れる
噛み合わせにズレを感じたり、歯が浮いているような感覚がしたりすることもあります。根管治療後の歯の中で炎症や感染が進んでいると、周囲の組織に影響が及び、このような違和感につながります。早めの診断で原因を突き止めることが大切です。
根管治療後に再発する原因
根管治療後に再発する原因は、以下のとおりです。
根管の形状による根管治療の難しさ
歯の根の状態は、先端が細く曲がっていたり、枝分かれしていたりと個人差が大きいです。細い管の奥まで肉眼では確認できず、専用の器具や機器でも届きにくい部分が生じます。
その結果、歯髄や細菌を完全に除去できず、時間経過とともに残存した細菌が繁殖して炎症を引き起こすケースがあります。レントゲンで確認できない微細な根管内の汚れが痛みや腫れの原因となるため、複雑な形状の歯には歯科医師の高度な技術と経験が求められます。
歯科医師の技術が不足していた
根管治療は繊細な手技を必要とし、治療器具を正確に操作する技量が再発防止に直結します。経験の浅い医師では、歯髄の取り残しや洗浄・消毒の不足が起こりやすくなります。
特に、狭く曲がった根管や分岐部の処理を不十分に行うと、充填材を詰めた後に内部に細菌が取り残されて再感染が進む可能性が高まります。患者さまが安心して治療を受けるには、豊富な症例経験を持つ歯科クリニックを選ぶことが重要です。
薬剤の密着力不足
根管内に詰める薬剤には、保険適用のものと自費のものがありますが、保険適用の薬剤は素材の特性上、密着性がやや劣る場合があります。わずかな隙間があると、そこから細菌が侵入して再感染を招く可能性があります。
近年は高い密着性を実現する技術も普及しつつあります。治療前に薬剤選択の説明を受け、長期的な安定性を重視したプランを検討すると、再発リスクを下げられるでしょう。
日常の習慣が及ぼす影響
根管治療後の被せ物や詰め物は、硬い食べ物や強い力がかかるとヒビ割れや脱落を起こすことがあります。ブラッシング時の過度な力加減や、歯ぎしり・食いしばりといった癖も、補綴物の劣化を早める要因です。
割れ目や隙間から細菌が侵入すると、根管内部で再び炎症が広がることがあります。
根管治療後に再発した場合の対処法
根管治療後に再発した場合の対処法は、以下のとおりです。
再度の根管治療
再発の多くは根管内に細菌が残存して起こります。再度の根管治療では、古い詰め物を除去し、ラバーダムやマイクロスコープを用いて根管内部の清掃と消毒を徹底してもらいましょう。
未処置の枝分かれした根管や、初回で除去が難しかった部位まで丁寧に処置することで、再感染リスクを抑えられます。適切な技術を持つ歯科クリニックを選ぶことが成功率を高めるポイントです。
外科的アプローチ
再治療だけでは改善が見られない場合は、外科的に病変部を取り除く方法が検討されます。歯根端切除術では、歯根の先端と周辺組織を外科的に切除し、洗浄後に封鎖します。
意図的再植術は、一度抜歯をして歯根の先端部分の処置を行い、元の場所に戻し再植する治療法です。どちらも高度な技術を要するため、専門設備が整った歯科クリニックでの相談が望ましいです。
抜歯
外科処置でも改善が難しい場合や感染が広がっている場合には、抜歯を選択することがあります。抜歯後は、隣接歯への負担を防ぎ、咬合機能を回復するためにインプラント、ブリッジ、部分入れ歯などの補綴治療を検討します。
根管治療後の再発を防ぐためにできること
根管治療後の再発を防ぐためにできることは、以下のとおりです。
根管治療に精通した歯科クリニックを選ぶ
根管治療は高度な技術を必要とする専門領域です。治療経験の豊富な歯科クリニックでは、マイクロスコープなどを使い、細い根管まで見逃さず処置できる環境が整っていることが多いです。
さらに、術前にCT撮影を行うクリニックであれば、歯根の形状や周囲の骨の状態を立体的に把握したうえで、治療計画を立ててくれます。そうした設備と症例数を重視して選ぶことで、初回治療から再発リスクを抑えられ、安心して通院を継続できます。
自費診療での高精度治療を検討する
保険適用の根管充填材はコストを抑えられますが、素材の物性上、微細な隙間が生じることがあります。自費診療では、密封性の高い材料を選択でき、根管内への細菌侵入をより防ぎやすくなります。
また、治療中にマイクロスコープを常時使用するプランや、術後に歯科用CTで確認するオプションを組み合わせれば、再発の予防効果が高まるでしょう。コスト面とメリットを比較して検討してみてください。
プロによるブラッシング指導を受ける
治療後の歯は周囲の組織が敏感になりやすいため、自己流では汚れが落ちにくかったり、力を入れすぎて歯ぐきを傷つけたりする可能性があります。歯科衛生士が個々の口腔状態をチェックし、適切なブラッシング圧や角度、適切な歯ブラシの種類をアドバイスしてくれます。
さらに、歯間ブラシやデンタルフロスの効果的な使い方も指導してもらうことで、歯と歯の隙間や歯と歯ぐきの境目の清掃精度が向上し、再感染リスクを抑えられるでしょう。
毎日のブラッシングを欠かさない
忙しい日々でも、朝晩のブラッシングは欠かせません。歯ブラシを小刻みに動かし、歯と歯ぐきの境界を丁寧に磨くことが重要です。
歯磨き粉の使用量は少量にとどめ、研磨剤の刺激を軽減しましょう。就寝前は特に丁寧に磨くと、根管治療後の安定した経過に繋がります。
食生活を整える
口内の細菌は糖分をエサに酸を産生し、再発の一因となります。甘い菓子やジュースの摂取頻度を減らし、食後にはすぐにブラッシングを行いましょう。
また、野菜や海藻類など、よく噛む必要のある食物繊維を多く含む食材は唾液の分泌を促すことで、口内を中和する働きがあります。乳製品に含まれるカルシウムやリンは歯の再石灰化をサポートするため、バランスの良い食事を心がけることが再発予防に役立ちます。
睡眠中の食いしばり対策を行う
歯ぎしりや食いしばりは、被せ物や詰め物に微細なひびを入れ、そこから細菌が侵入しやすくなります。睡眠時にオーダーメイドのマウスピースを装着することで、歯や歯根への過度な力を分散できます。
夜間だけでなく、ストレスが強い日中などに、無意識に歯を食いしばっていることに気づいたら、意識して離すようにするのも効果的です。マウスピースは定期的に交換・調整が必要なので、歯科クリニックでのメンテナンスを忘れずに受けましょう。
定期検診で早期発見につなげる
再発は自覚症状が軽いうちは見逃されやすく、症状が進んでから発覚するケースが多いです。半年に一度、もしくは治療後しばらくは3か月に一度の定期検診を受け、レントゲンや視診で根管の状態をチェックしてもらいましょう。
早い段階で再発が見つかれば、簡単な処置で症状を抑えられるため、定期的なプロのチェックが長期的な健康維持に欠かせません。
まとめ
根管治療の後に再発した場合は、痛みや腫れ、膿の排出、噛み合わせの違和感などが現れます。原因は根管内の複雑な形状や医師の技量不足、薬剤の密着性、ブラッシング不足、歯ぎしりなどが考えられます。
再発時は、再根管治療や外科的処置、抜歯後の補綴治療が選択肢となり、専門性の高い歯科医院を選んで治療を受けることが成功率を上げます。自費診療の検討やブラッシング指導、食習慣の見直し、定期検診を組み合わせれば、再発リスクを効果的に抑えられるでしょう。
根管治療を検討されている方は、兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある、宝塚南口駅の歯医者「宝塚歯科H&L」にお気軽にご相談ください。