こんにちは。兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある、宝塚南口駅の歯医者「宝塚歯科H&L」です。
奥歯を失ったとき「噛む力が弱くなった」「食事がしづらい」といった不便を感じる方は少なくありません。
奥歯は食べ物を細かくすりつぶす役割を担っています。そのため、欠損したまま放置すると消化に負担がかかるだけでなく、噛み合わせの乱れや顎関節への影響、さらには全身の健康にまで影響が及ぶ可能性があります。
そこで有力な選択肢となるのがインプラント治療です。
今回は、奥歯をインプラントにするメリットやデメリット、費用、治療の流れについて詳しく解説します。
目次
インプラント治療とは
インプラント治療とは、歯を失った部分の顎の骨に人工の歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工歯を装着する方法です。見た目や噛み心地が天然歯に近く、機能性と審美性の両面で優れているのが特徴です。
特に奥歯は咀嚼力が強くかかる部位であり、周囲の歯に負担をかけずにしっかり噛めるインプラントは、治療の選択肢として多くの患者さんから支持されています。
失った歯の機能を補うための治療方法には、インプラントのほかにブリッジや入れ歯があります。ブリッジは両隣の歯を削って土台にする必要があり、健康な歯への負担が避けられません。
一方、入れ歯は取り外し式で手軽ですが、違和感や外れやすさが課題となることがあります。そのため、奥歯の機能をしっかり回復させたい方や、他の歯を守りたい方には、インプラントが有力な選択肢となります。
ただし、顎の骨の量や質、全身の健康状態によっては適応できない場合もあるため、歯科医師による診断と相談が重要です。
奥歯のインプラント治療の流れ
インプラント治療は、通常以下のような流れで行われます。
初診・検査・治療計画の立案
インプラント治療はまず、患者さんの口腔内と全身の状態を正確に把握することから始まります。
初診ではカウンセリングを行い、レントゲンやCT撮影などの精密検査を通じて、インプラントが適応可能かどうかを診断します。特に奥歯は咀嚼力が強くかかるため、顎の骨の厚みや高さ、神経・血管の位置などを詳細に確認する必要があります。
検査結果をもとに、インプラント体の太さや長さを含めた治療計画を立案します。骨量が不足している場合には、骨造成などの追加処置を検討し、患者さんの全身状態や口腔内の衛生状態も総合的に評価します。
この段階での診査と計画は、治療の安全性と成功率を左右する重要なステップです。患者さんにとっても、治療内容や期間、費用について納得したうえで進められる安心材料となります。
手術から完了までの流れ
手術は局所麻酔を施して痛みを抑えたうえで、歯ぐきを切開し、顎の骨にインプラント体を埋め込みます。埋入後は歯ぐきを縫合し、顎の骨とインプラント体がしっかり結合するまで約2〜6か月の治癒期間を設けます。
骨との結合が確認されたあと、アバットメントと呼ばれる連結部品を装着し、歯ぐきの状態が安定した段階で人工歯(被せ物など)を取り付けて治療が完了します。
手術後は一時的に腫れや痛みが出ることがありますが、これは通常の反応です。歯科医師の指示に従い、安静に過ごすことが治癒を促進するうえで重要です。必要に応じて鎮痛薬や抗生剤が処方されることもあります。
治療後のケア
治療後は、天然歯と同様に毎日の丁寧な歯磨きが重要です。特に奥歯は汚れが溜まりやすいため、歯科医院で指導された方法でケアしましょう。
また、定期的に歯科医院で検診を受けることで、インプラント周囲炎(インプラントの周囲に起こる歯周病のような炎症)などのトラブルを早期に発見できます。
奥歯をインプラントで補うメリット
奥歯をインプラントで補うことで、以下のような利点が得られます。
噛む力が回復できる
奥歯は食べ物をすり潰す役割を担っており、ここが欠けると食事の満足度が大きく低下します。インプラントは顎骨に直接固定されるため、天然歯に近い噛み心地を得られ、硬いものでもしっかり噛むことができます。
周囲の歯への負担が軽減される
インプラントはブリッジのように隣接する健康な歯を削る必要がなく、他の歯に負担をかけることがありません。これにより、将来的な虫歯や歯根破折のリスクを減らすことができます。
さらに、インプラントが顎骨に刺激を与えることで、歯を失ったことで起こる骨の吸収(骨が痩せる現象)を防ぐ効果もあります。
見た目が自然
人工歯根の上に人工歯を装着することで、まるで歯ぐきから自然に生えているかのような仕上がりになります。特にセラミック製の被せ物は、色味や透明感を周囲の歯に合わせて細かく調整できるため、隣の歯と並べても違和感がほとんどありません。
保険適用のブリッジや入れ歯と比べても、インプラントは金属部分が目立ちにくく、審美性を重視する方にとって理想的な選択肢です。奥歯は普段あまり目立たない部位ですが、笑ったときなどに見えることもあるため、自然な見た目を保てる点は安心材料になるでしょう。
長期的な安定性
インプラントは10年以上の使用が可能であり、天然歯と同等の咀嚼力を維持できる点が大きな特徴です。
ただし、定期的な歯科検診や毎日の丁寧なケアが長期的な安定性を維持するための重要なポイントとなります。
奥歯をインプラントで補うデメリット
奥歯のインプラントは多くのメリットがありますが、治療を検討する際にはデメリットや注意点も理解しておくことが大切です。
治療期間が長くなる可能性がある
インプラントは人工歯根を顎の骨に埋め込む治療であり、顎の骨にしっかり結合するまで数か月かかることがあります。特に奥歯は噛む力が強いため、十分な安定性を得るために治療期間が長引く場合があります。
外科手術が必要
治療には外科的な処置を伴うため、術後に腫れや痛みが生じることがあります。また、全身状態や既往歴によっては治療が難しい場合もあるため、事前に歯科医師と十分な相談が必要です。
追加処置が必要になる場合がある
インプラントを埋入する部分の骨が少ない場合は骨造成などの追加処置が必要になることがあります。これにより治療期間や費用が増える可能性があります。
メンテナンスが欠かせない
インプラントは天然歯以上に丁寧なケアが求められます。清掃不良や定期検診の未受診により、インプラント周囲炎が進行するとインプラントが脱落する可能性もあります。
奥歯のインプラントの費用
奥歯のインプラント治療にかかる費用は、一般的に1本あたり約30万〜50万円程度とされています。この金額には、インプラント体の埋入手術、使用する材料費、そして最終的に装着する人工歯(被せ物)の作製費などが含まれます。
さらに、骨造成などの追加処置が必要になった場合は、5万〜20万円程度の追加費用が発生する可能性があります。
治療後の定期的なメンテナンスとして行う歯科医院での検診やクリーニングには、1回あたり3,000円〜1万円程度の費用がかかることが一般的です。
保険適用の可否
インプラント治療は基本的に自由診療となり、奥歯のインプラントも原則として保険適用外です。
ただし、先天的な疾患や事故による広範囲な顎骨欠損など、特定の条件を満たす場合のみ保険適用が認められます。一般的な虫歯や歯周病による奥歯の欠損では保険適用の対象にはならないため、治療前に適用基準を歯科医院で確認することが重要です。
インプラント治療の期間と通院頻度
インプラントによる奥歯の治療期間は、一般的に3か月〜1年程度、通院回数は5~8回程度が目安とされています。
治療期間が長くなるのは、インプラント体を顎の骨に埋入したあと、骨としっかり結合するまでに2〜6か月程度かかるためです。その後、人工歯を装着する工程が加わりますが、骨の状態や持病の有無、骨造成など追加処置の必要性によって期間が延びる場合もあります。
治療後のメンテナンス
インプラント治療後のメンテナンスは、長期的な安定と健康を保つために欠かせません。一般的には、治療完了後3~6か月ごとに定期検診を受けることが推奨されています。
定期検診では、インプラント部分や周囲の歯ぐきの状態、噛み合わせのチェック、レントゲン撮影による骨の状態確認、専門的なクリーニングなどが行われます。セルフケアだけでは見逃しやすいトラブルも、プロのチェックによって早期発見・対応が可能です。
まとめ
奥歯のインプラント治療は、咀嚼力の回復と長期的な安定性を実現できる優れた選択肢です。人工歯根を顎骨に埋め込むことで、天然歯に近い噛み心地と見た目を再現でき、周囲の歯を守りながら骨の健康も維持できます。
ただし、治療には高額な費用と長い治癒期間がかかるほか、治療後も定期的なメンテナンスと丁寧なセルフケアが不可欠です。
治療を検討する際は、歯科医師との相談を重ね、メリット・デメリットを十分に理解したうえで決定することが大切です。
インプラント治療を検討されている方は、兵庫県宝塚市「宝塚南口駅」より徒歩0分の宝南ショップス2階にある、宝塚南口駅の歯医者「宝塚歯科H&L」にお気軽にご相談ください。